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た。
実験では、Figs.8、9に示すように、模型の入射波側と透過波側8.0mの水槽中心線上に配置したサーボ式波高計を用いて、入射波と透過波をそれぞれ計測した、

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Fig.8 Arrangement of tank test (F-Cond)

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Fig.9 Arrangement of tank test (T-Cond)

(2)実験結果
実験結果は、透過波高を入射波高で除して透過係数CTを求め、λ/Bを横軸にとり図示した。
Fig.10に平行板型浮消波堤の二次元模型に関するF-Cond.での実験結果を示す。図中、○はFBHP-2D型、◇はFBHP-2Ds型、△はFBHP-2D型の平行板の間隔を深さ方向にexponentiallyに狭めた模型(FBHP-2E型)、に対するそれぞれの実験結果である。
Fig.11にT-Cond.での実験結果を示す。図中、●はFBHP-2D型、◆はFBHP-2Ds型の模型に対するそれぞれの実験結果である。
(3)考察
これらの実験結果(Figs.10、11)から全周波数領域において、上甲板に越波を防ぐための遮波板を施したFBHP-2Ds型が、運動自由の係留状態(F-Cond.)と緊張係留状態(T-Cond.)の両状態において消波効果に優れていることが分かる。このFBHP-2Ds型については、λ/B < 4.5において、透過係数CTが、05以下である。この結果から、本研究で考案した平行板型浮消波堤は簡単な構造であるが、短波長領域において従来の浮消波堤以上の消波効果が得られるものと期待できる。
上甲板に遮波板を施していないFBIP-2D型は、FBHP-2Ds型に比べて消波効果が劣っている。特に、Fig.11から明らかなように、T−Cond.でその差は大きく短波長ほど著しい。この結果から、越波を遮断することにより消波効果を高めることができるということが分かる。
Fig.10からも明らかなように、平行板の間隔を深さ方向にexponentiallyに狭めた模型の消波効果も他の模型に比べて大きく劣っているとは見えない。したがって、吃水を浅くする必要性が生じた場合には、平板の間隔を狭めた平行板型浮消波堤も考えられる。

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Fig.10 Transmission Coefficient Curves of Twodimensional Condition

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Fig.11 Transmission Coefficient Curves of Twodimensional Condition

 

4−2 三次元模型実験
(1)実験状態

 

 

 

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